2012.1.23 「同志社創立者新島襄終焉之地」碑前祭を開催しました
122回目を迎える創立者新島襄の永眠の日の1月23日(月)、「同志社創立者新島襄終焉之地碑」碑前祭を神奈川県大磯町の「新島襄先生終焉之地碑」庭園にて開催した。 当日は、京都東山・若王子山頂での「創立者永眠の日 早天祈祷会」を終え駆けつけた八田英二同志社理事長・同志社大学学長をはじめとした同志社関係者に加え、首都圏の校友・同窓、大磯町の方々ら約70名が集い、新島襄先生の遺徳を偲んだ。 碑前祭は、吉岡康博法人事務部長の司会で永眠時刻の14時20分に黙祷を捧げ、讃美歌の斉唱に続き八田英二理事長より式辞が述べられた。「新島先生は、大磯での静養中であっても同志社設立のための募金のことが頭から離れることはありませんでした。徳富蘇峰から当時大蔵大臣であった松方正義が大学設立に賛同してくれたという知らせを受けて、先生は不退転の決意で松方大臣に会おうと考えました。療養のためだけでなく、東京への2時間足らずでいけるという点も、新島先生が大磯に留まったようです」と最後まで同志社設立のために死力を尽くした様子の披露があった。 次に、中ア久雄大磯町長は「新島先生の漢詩『寒梅詩』は、『厳冬の風雪をものともせず美しい梅花を咲かせる様は、不屈の精神で志を遂げるべきということを体現している』という詩で、非常に感銘を受けておりました。また、大磯町と姉妹都市の盟約を結んでいる、長野県の小諸市は「梅花教育」を教育理念として掲げております。まさに、新島先生の「寒梅詩」と思いを同じくするもので、新島先生の思いは、日本中に息づいております。この新島先生の教えである「不屈の精神で思いを遂げる志」をもって、将来を担う若者や子ども達の育成のために皆が力を尽くさねばなりません。単に知恵の教育にとどまらず、心の教育にも力を入れ、「全身に良心の充満した人材」を育成したいと願い、江戸から明治に移行した当時、私立学校の創立に奔走された、新島先生の崇高な信念と行動力に、深く敬服しております」と話された。 続いて、卒業生を代表して大坂岱樹校友会神奈川県支部長から「新島先生は短い生涯であったが、常に高い理想と目的を掲げ、大きな遺産を遺されました。また妻の八重さんは自らの可能性を信じて、困難な時代を生き抜かれた人です。時代は異なるが二人の生き方から学ぶべきことは多いのではないでしょうか。特に学生・生徒の皆さんは、この校祖夫妻の生き方を学んで、困難を克服して頑張る「生きる力」をぜひ身につけて社会に出てほしいと願っています。その環境づくりは、学校はもちろんのこと我々卒業生を含む広く社会全体の課題です」と挨拶があった。 その後、大磯町詩吟連盟の皆様と大坂支部長による「寒梅詩」「送歳詩」「いしかねも」の詩吟和歌が朗詠された。 最後に、参会者を代表し八田理事長、中ア町長、西村四郎校友会東京支部副会長、大坂神奈川支部長、渡辺妙子同窓会東京支部長が献花を行い、最後に司会の吉岡部長から大磯町役場の方々、また校友会や地域の皆様によって「新島襄先生終焉之地」碑が大切に護られていることに対する感謝の意が述べられ、碑前祭を終えた。
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