今年も新島襄の永眠の日である1月23日、神奈川県大磯町で「同志社創立者新島襄終焉之地」碑前祭が開催されました。永眠時刻の14時20分に黙祷を捧げ、讃美歌312番を斉唱の後、大谷實総長より式辞がありました。ご後援先からは大磯町長・中ア久雄様、同志社校友会神奈川支部長・竹村慶三様のご挨拶、大磯町詩吟連盟の皆様による詩吟・和歌「寒梅詩」、「送歳詩」、「いしかねも」の朗詠、同じくご後援先の同志社校友会東京支部、同志社同窓会東京支部の支部長様を含む式典関係者により献花が行われました。好天の下、170名を上回る方々が集い、新島襄の遺徳を偲びました。
さらに、今年は永眠125周年にあたることから聖ステパノ学園の「海の見えるホール」をお借りして記念講演会を開催しました。「海の見えるホール」は、高台にあり、演台の背後がガラス張りで、相模湾、湘南に繋がる海が見下ろせる設計。岸辺に寄せる白波や空の広がりを眺めながら講演を聞きました。
講演は、水谷誠理事長が「志の中で」の演題で、新島襄の教育思想について話され、新島襄について初めて聞く人にもわかり易く、始めに江戸安中藩邸での出生から大磯百足屋旅館で亡くなるまでを概観。途中、襄・八重夫妻の人柄の違いを同時代の不破ユウさん(同志社看病婦学校第2回卒業生で、新島襄を前橋で2週間、そして大磯でも看病、看取り)や山室軍平氏の言葉を引用しながらユーモアたっぷりに紹介される場面もありました。同志社教育の理念「良心」については、同志社大学設立の旨意の中の言葉「仰いで天に愧(は)じず、臥して地に愧(は)じず」を引いて、「神の前にごまかしをしないということ、キリスト教的には、「天」=神様のいるところ、「地」=人と人の関係において、いつでもどこでも、この両方に対し公明正大であることをあらわしています」と、水谷理事長ならではの分かり易さで解説され、200席ほぼ満席の聴衆一同、わが意を得たと充実感を味わいました。 |