2018年3月30日,大学寒梅館ハーディーホールにおいて新入社員を主な対象とし,同志社の建学の精神,同志社の歴史,同志社のキリスト教主義等を理解する機会を提供することを目的として,第13回キリスト教教育講演会が開催された。始めに八田英二総長・理事長からハーディーホール内に刻まれている新島が同志社英学校第1回卒業式で15名の卒業生に述べた「Go,go,go in peace.Be strong!Mysterious Hand guide you!」の言葉(祝祷)の紹介とともに,「同志社はキリスト教主義・自由主義・国際主義を大きく掲げて教育活動を展開してきた。また,同志社と良心教育は切っても切り離せない。今日の講演会で同志社の教育の原点を理解していただき,今後に活かしていただきたい」と挨拶があった。
続いて,「同志社とキリスト教」と題する第1部講演で,小ア 眞女子大学生活科学部教授・宗教部長が,新島の「真誠の自由を愛し」という遺言箇所を紹介しながら,真に自由であるために,自分自身を相対化し,愛をもって異質と共存し得る自由をみつめた新島襄のキリスト教理解を説き,「祈る」ことができる教育機関が大切であると語られた。また,第2部の講演では,「同志社の建学の精神―良心とは―」と題して,小原克博大学神学部教授・良心学研究センター長が「良心教育」の起源に始まり,「良心とは」というテーマに迫り,「良心のありか」についても言及された。最後に,「今日の講演が良心という種まきの一滴の水となることを期待する。種を蒔くとき,土壌が悪ければ枯れてしまう。皆さんの土壌を育む事によって,より豊かに実らせてほしい」と語られた。
出席した新入社員は,同志社の歴史と建学の精神を深く理解するとともに,同志社の発展のために寄与する責任の重さを自覚する機会となった。講演会終了後は,和やかな雰囲気の中,二人の講師を囲んで有意義な懇親の場が持たれた。 |
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