同志社国際学院初等部のカリキュラムの特色には、日英バイリンガル教育と、国際バカロレア(IB)の初等教育課程プログラム(PYP)の枠組みに沿った探究型の学習の2つがある。この2つの特色を、1条校として学習指導要領に基づきながら授業運営で実践しており、今回の発表では、国際学院の算数の授業における2つの特色の関連性や実践例が紹介された。
本校の算数の時間は標準時数を大きく超え、およそ週8時間実施され、そのうち5時間が英語での授業である。算数的な活動や問題解決を英語で行うことにより、学習指導要領に示される算数の学習内容の基本を学習するとともに、英語の力も養うことが本校の狙いである。
前述のとおり2つの言語で実施する算数の授業は、一つをMath in English(MIE)と呼び、もう一つの日本語での算数の授業(Math in Japanese:MIJ)より先行して実施される。このMIEの授業はより導入的な内容となり、ゲームやグループワークを通して基礎部分を丁寧に学び、そのあとに始まるMIJでより応用的な内容の学びへと繋げている。同じ単元の内容を先行して英語で学ぶことで「英語を聞き取り、理解しなければならない」という雰囲気作りをし、知らない単語があったとしても、意味を推測しながら学ぶことで、英語の力と算数の基本的知識を同時に身につけていく。その後、担任によるMIJの授業を通し、MIEで学習したことの理解を深め、実際の場面の中で活用していけるようにしたり、言語化することで学習した内容が身についているか確かめる。このMIJでは、IBの手法を取り入れ、単なる算数の応用授業ではなく、探究学習の一連の中で算数を用いて考える力を身につけていく。
教室には幅広い英語レベルの児童が在籍し、「日本語を使わず、英語で話す」というLanguage policyの上で、お互いが助け合いながら力をつけている。また、担任とGANETと呼ばれるネイティブの教員がチームとして協力し合い、児童を見守り、フォローしている。
これらの国際学院初等部での指導方法を踏まえ、実際にどのような授業運営がなされているのか、ネイティブ教員による参加型のミニ体験授業が行われた。内容は小学3年生レベルの算数であっても、英語だけで展開される授業や聞きなじみの無い算数の英単語、いつ先生から指名されるか分からない緊張感などを味わい、参加者も児童の気持ちを考える良い時間となった。
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